Avaazにみる、「ミツバチを救え!」は、ダントツのカナダ社会問題の意識

AVAAZ SAVE THE BEES
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こんにちは!!今回はカナダのAvaazのホットな話題について取り上げます。

このところ日本でも、日大アメフト部の宮川選手の反則タックル問題で26000人分の嘆願の署名を集めたオンラインの署名ツールとして、Avaazの知名度は急速に広まっているようです。このAvaazっていったいどんな機関団体?署名して大丈夫なの?という不安の声も多いので、本題に入る前に少しフォローしておきます。

AVAAZについて

AVAAZ とはヒンディ語で「声」とか「音」を意味する言葉。発起人はグローバル市民擁護団体Res Publicaと、MoveOn.orgにより、2007年に米国でNGOとして共同設立されました。2つの団体のうち前者は、古代ローマの共和政時代の共和制(Res Publica)を理念とするコミュニティグループと、後者は米大統領クリントンの弾劾運動の中心となったコミュニティで、どちらも有名な投資家ジョージソロスから資金を得ていると噂されています。(ソロス関係者は資金提供を否定)

肝心の設立者は、リッケン・パテル(Ricken Patel) エドモントン出身のカナダ人でした(笑)

Avaazサイトには、次のように書いてあります。

Avaazは世界の人々の観点または価値観によってグローバルな意思決定がなされるようにすることを目的とし、世界中のさまざまな問題に対して積極的に活動を行うグローバル オンライン コミュニティです。

AVAAZのサイト

AVAAZのサイト

 

表向き、世界のいろいろな問題をテーマにしたオンラインコミュニティへの署名を通じて、積極的な活動へ参加をというのが建前です。

ただNGOには、一般には知らされない意図をもった勢力が背後にあって資金を提供しつつ、社会の市民の不満の高まりを利用して、反体制を煽り(乗っ取る)という面もあると思いますので、今後、もしAVAAZの利用は、事前に熟慮をおすすめします。(Avaazでない方法で抗議もありですよね)

 

さて、本題にはいります(笑)  日本のAvaazサイトを見てみると原発廃止やTPP反対、そしてアメフト問題が話題ですが、

カナダのAvaaz Canadaでは、最近の米国との鉄鋼関税問題や、ケベック州政府へアスベストの発ガン補償、民主選挙制度みなおし、少数民族の人権問題などさまざまです。

 

その中でも大きな話題となってるのは、

「Save our bees!! (ミツバチを救え) 」 なんです!? それもダントツで。

そう、すでにご存じかもしれませんが、近年ミツバチの大量死の原因として疑われている、ニコチオノイド系農薬と、その農薬メーカーへ抗議の署名プロジェクトがAvaazで起こっていたんです。

ためしにGoogleで検索してみると、

Avaaz – Canada:Save the bees

Avaaz – Canada:Protect our bees!! 

Avaaz – Canada: Back the bees 

Avaaz – Canada: Ban the bee-killers

これら4つの署名のプロジェクトが同時に進行中で、いかにカナダでのミツバチ問題の関心の高さがよくよくわかります。

また抗議は世界的にも高まっていて、欧州連合(EU)加盟28カ国では、今年4月にミツバチを死に追いやる農薬の全面禁止を勝ち取っています( 7年の闘いの結果) 日本の農薬メーカーは、長期の実証データ結果でも被害は報告されておらず、政府の正式許可を受けている以上、今のところ問題なしというスタンスのようですね。

 

実はカナダは、ハチミツの収穫率が世界平均の2倍あります。そしてカナダではミツバチのおかげで農業の年間生産高が10億カナダドル程度も増加しています。毎年、春になると果樹園や野菜農家は養蜂業者からミツバチの巣を借りて、確実に広範囲の受粉が行われるようにしているのです。そしてカナダのハチミツ生産業界はミツバチと同じように活動的で勤勉です。ほぼ8000に上る養蜂業者がカナダ全国で約61万群のミツバチを飼育しています。

またまた脱線ですが、

毎年、カナダでは、ミツバチひげコンテスト、、、(刺されて痛くないの?)

ミツバチひげコンテンスト

写真は、ネットから拝借しました。

が行われて、なんと数万匹のミツバチを参加者の顔や体に乗せ、最も数の多い者が勝ちというルールのイベントがあったりします。(ブルブル、、怖)

 

そんなミツバチの大国のカナダで、全州にさきがけてオンタリオ州では2014年から農薬の使用制限をスタートさせました。 

「ネオニコチノイド、ミツバチ大量死の原因とされる農薬がカナダ・オンタリオ州で規制」 (HUFFPOST)   

オンタリオ州が11月25日(現地時間)に発表したプレスリリースによると、同州は、トウモロコシと大豆の生産時に使用するネオニコチノイド系殺虫剤の使用量を、2017年までに80%削減するという目標を設定した。

 

確かに、オンタリオ州はミツバチの死ぬ割合が58%と、他に比べても特別に高いですね。

カナダ全体で、毎年平均25%のミツバチが死んでしまう調査もあります。

(表はAg-West Bioから引用)

 

またカナダのはちみつは、たくさんの種類があってストアーや専門店にゆくと、商品の棚にはこんなに多くの種類のハチミツや加工品などが食材として売られているんです。

Canadian Honey

 

HONEYのフレーバーのシリアルスナックも人気だったりします。

人気のシリアル「チェリオス」

人気のシリアル「チェリオス」ハニーフレーバー

 

 

先月5月末、カナダ健康局は、一般に使われる農薬や害虫駆除剤がミツバチを危険にするだけでなく、はちみつ収穫量を20-30%減らす危険性があるため、近いうちに使用を制限する方向だと報じられています。

しかし一方で、地元大学の化学研究者からは、ネオニコチノイド系農薬がミツバチの花粉の受粉行動に影響を与える面からでなく、海洋生物の体系の影響から禁止の必要性をすべしという声もあり、必ずしも禁止で先行するヨーロッパにただちに追随をすることに慎重な意見もあがっているそうです。

今後、カナダでのミツバチ問題の議論、ますますエスカレートして行くのでしょうか?

 

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