(本人インタビュー)カナダが好きだという日本人が カナダで働けるのか  

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テーマ:カナダで暮らす、その生活と仕事は?

今回、カナダが好きだという日本人がカナダで働けるかというテーマで記事を書く事にしました。こちらバンクーバーへ実際に来られた真鍋さんご本人から実際のお話を伺いました。

真鍋さんが、カナダへ来られた経緯は、リンク先に詳細が記載されていますので、ご参照ください。 ⇒ Notary Pubic:www.senjunotary.ca

1.カナダが好きだという日本人が カナダで働けるのか ? 

カナダで大事なのは、仕事を選ばなければ、誰にもチャンスはある!

カナダは、世界100か国以上の移民が暮らし、アメリカが人種のるつぼと比喩されるのに対して、 カナダは「人種のマトリックス」と言われます。街には、中国や韓国をはじめイタリア、フランス、ドイツ、インド、イラン、ベトナム、メキシコなど国際色が豊かなお店が並び、出会う人も国籍がバラバラで、自分がいったいどの国にいるのかも忘れるくらい多民族の印象を受けます。

それでいて、のんびりおおらかな雰囲気と、街の治安もいたって安全です。

学生旅行で来て大好きになって、カナダで働きたい、そんな人もこのところどんどん増えています。

その真鍋さん自身の経験から、カナダで仕事をするには、まず英語がどの程度できるか、またカナダで就労の可能な永住権(Permanent Resident Status )があるかどうか?によって変ってきますが仕事を選ばなければ、誰でも仕事のチャンスがあります。

 

次の項では、より具体的にみてゆきたいと思います。

 

2.日本人の求人と給与は?

業種とやる仕事の内容によって、時給は12-15ドルが標準ベース

カナダは、もともと天然資源と農林など第一次産業を中心に、金融、医療、貿易、運送、小売りサービスなども幅広くあります。その反面、食品などを除くと電子機器系など製造業は少ないようです。

特に、バンクーバーでは資源エネルギー、農林関係の企業が多く、それ以外にも金融や医療、映画・ゲーム、貿易や運送、小売りサービスといった分野で、管理職やスタッフ、時給パートの求人があります。日系企業では和食店、旅行代理店 航空会社のスタッフの求人が多いイメージです。

ちょっと変わった仕事では、市内のカジノがホールスタッフや接客など募集する事があり、今後 日本でもカジノが本格スタートする際にはカナダでのカジノ勤務経験が役にたつかもしれません。それら業種や仕事内容に給与はさまざまですが、管理職クラスで年俸5-7万ドル、一般的な時給ベースでは12-15ドルが平均の給与水準です。

冒頭と重複しますが、日本でのキャリアをそのまま活かしてというのは難しい前提で、まず、なんでも選ばすに仕事にトライしてみるのがカナダで仕事を見つける大事なポイントになります。率直に選択の幅を広くもてば、誰でも仕事をするチャンスがあります。   

3.また、移住はできるのか? 

移民のハードルは年々厳しく、若い経験者ほど永住権取得に有利

カナダが好きで、将来カナダに住んでみたいという人は、以前より増えてきている一方で、年々移住のハードルは厳しくなってきています。とはいえ年間1%(35万人)の移民の受け入れ枠がありますので、ぜひ考えている方はトライをしてみて下さい。

最近の5年間でもカナダ全体で日本人は8,000人以上増えて、昨年末で7万人がカナダに住んでいます。

またカナダ人と結婚した以外で、移住する人のほとんどがPermanent Resident(永住権)を取得しています。永住権を取得すると、長期の居住はもちろん外国籍であっても就労ビザなしで仕事や学校へ通うことができ、カナダ国民の就学費用(国際留学生の半額程度)で、医療保険も無料でカナダ人と同じ社会保障を受けられます。

最近2015年に、移民局のシステムが刷新され、人気ある永住権プログラムへのエントリー状況をHPで分りやすくしました。こちらです。

カナダ移民局Express Entry: https://www.canada.ca/en/immigration-refugees-citizenship/services/immigrate-canada/express-entry/works.html

日本人に人気ある永住権カテゴリー

①Federal Skilled Worker Program【技能移民】

②Federal Skilled Trades Program【技能トレード移民】

③Canadian Experience Class【カナダ経験クラス】

④Provincial Nominee Program【州推薦プログラム】

 

カナダの移民審査は得点(ポイント)で審査されます。年令(若いほど得点高い)、技能経歴、英語力など総合的なポイント獲得の高低で判断されていますので、また州(いまはマニトバ州)によって通りやすい場合など、移民専門のサイト情報などよく調べてみる事をおすすめします。やはり技術エンジニア系は移民審査が通りやすいようです。

また、いきなり永住権でなく、1年のワーキングホリデーや現地の大学やカレッジを経験してから移民エントリーをする人もかなりいます。

 

4.カナダでの生活費は?

カナダでの生活費は、バンクーバーでは、買い物で消費税が12%と高いが、公共の交通機関が安い。世界の食べ物が手軽に手に入る良さが

カナダでの生活費について、

バンクーバーでの物価は決して安くありません。買い物をすると商品代に消費税(GST/PST)が12%かかります。ランチを10ドル(900円)で食べた場合でもチップ(15%)と消費税で気付けば13ドルなので、 たとえ、ものを安くディスカウントで買ったとしてもお得感が感じられないのが痛いです。

逆に、良いところは公共の交通機関が安く利用できます。交通手段は市バス、SkyTrain(無人運転の電車トラム)かシーバスで共通の料金で利用できます。料金は地域ゾーンごとに決まっていて、たとえばコンパスカード(Suikaと同じ電子カード)で、1ゾーン2.2ドル(200円)、違うゾーンをまたぐ場合は、2ゾーンが3.25ドル(290円)、3ゾーン4.3ドル(390円)です。乗車して90分以内であれば、1回の料金で何度でも交通機関を乗り降りが出来ます。あと週末と祝祭日はすべて1ゾーン料金となりますので、かなりお得です。

それから、世界中からの食材が手軽に手に入ります。中国、韓国以外にもベトナム、インド、イラン、ギリシア、イタリアなどなど多民族が暮らす国ならでの良さです。日本の食材も手に入りますが、日本の2-3倍くらいします。(涙)

 

5.カナダ人のお金にからむ、生活の知恵

生活の知恵は、ずばり「バランス」です。

 カナダは100か国以上の移民が暮らし、出身地域も欧米、アジア、中東、中南米など違った文化と生活の知恵があって、標準となる方程式がないのですが。ただアメリカのような短期で集中(ボラティリティ)投資のスタイルは、すこし後ろに下がって見ているように思います。

もともとカナダは天然資源の開発分野への投資が盛んで、個人でも投資節税メリットがあったり、そうなると基本は長期(10-20年)での分散スタイルで、のんびりした価値観と、それとは別に、最近話題の医療マリファナ企業への株式投資や仮想通貨ビットコイン売買など熱くなる一面もあり、結局は「バランス」を重視の感覚が、お金の知恵にあげられるかもしれません。

 

6.日本人が参考になる、生活文化 

 「晴れたら、まずアウトドアへタイミングを逃さない生活スタイル」

カナダに住んでみると、日本と比べ娯楽も多くありませんし、長い冬に寒さが厳しい気候なので、少しでも天気になると一斉に外へ出ます。特に6月から8月まで夏のシーズンには夜10時ころまで外が明るいためアウトドアやスポーツが盛んで、 また街中では、毎週のように野外コンサートやストリートイベントが開催されます。「晴れたら、まず外へ」(=物事がやれるタイミングでやっておく)というのがカナダ流の生活スタンスですね。

 

7.カナダの留学の学費関係は

カナダ留学の学費は、語学やカレッジは1年100万円前後、大学はアメリカの半分程度。

大凡ですが、カナダでの留学と生活費用は、以下の表が参考になると思います。表の金額には、航空券、学費・授業料、生活費(ホームステイ、食事代、お小遣い・交際費)、傷害保険、交通費(定期券)通信費(スマホ代)を含んで計算しています。

 

◇1年間あたりの学費と生活費の試算

語学留学

カレッジ留学

大学留学

250〜300万円

(うち学費100-130万円)

250〜350万円

(〃 100-150万円)

350〜400万円

(〃 200-250万円)

 

8.カナダの大学を卒業したらどんなキャリアが待ってるのか?

カナダの大学は、まず在学中の企業インターンでキャリアの可能性を見極める

 カナダの大学を卒業後のキャリアは、自分が在学中どのような専門性を身に付けたかによって大きく変わってきます。またカナダの大学のほとんどが卒業まで教育カリキュラムとして複数の企業インターン(有給であることが条件)を求められるので、在学中の企業インターンでジョブオファー受け、卒業後も、そのまま就職する学生も多いと聞きます。ただ日本のインターン制度と違って、企業候補先はあらかじめ用意されていませんので、自分の専門性にあった候補先を探し、自分でレジメを作成し売り込みアプローチします。逆にインターン受ける企業側も、実質的な戦力としての社員候補として受け入れますので真剣です。ですから在学中の企業インターンが実質の就職活動の意味を持っています。

インターン先がうまく見つからなかったり、また自分の希望に合っていない場合は、別の専門学校へ入りさらにスキルを付ける学生も多くいます。 また必ずしもカナダ企業とは限らず、筆者が知り合いの学生は、もともと山好きで登山に行ったときに知り合ったデンマークのIT企業経営者との出会いがきっかけで、 デンマークへ企業インターンに行きました。山登りでのインターン先が決まる、いかにもカナダらしいストーリーです。(笑)

カナダも、アメリカ同様に日本人が仕事を見つけるのにネイティブのカナダ人の英語力と競争しても勝負になりません。ですから語学以外の専門性や、日本人としてこれまでの経験を活かした仕事のチャンスをつかむのが現実的です。逆に日本語パーフェクトのカナダ人が、日本で仕事を探すのは大変ですよね。

ちなみに英語力は強いて言えば、English 100をクリア(大学の英文卒論を修了)できるのが最低レベルです。

 

9.カナダの生活で、法律的に気をつけないといけないこと 

「飲酒と喫煙場所に注意!」

カナダの生活では、公衆場所で飲酒ができない以外には、特に注意しなければいけない事はそれほどありません。喫煙は屋内が禁煙の他に、レストラン・カフェ・バー等の屋外パティオでの喫煙も法律によって不可とされています。トロントのあるオンタリオ州では、公共の建物や建物の出入り口からから9メートル以内での喫煙も法律によって禁止とされています。

以上となりますが、皆さんいかがでしたでしょうか? ぜひカナダへ来てチャレンジしたい方はお待ちしておりますー!

 

ライティング 宮鍋  (連絡電子メール: kmiyashita@kikuchigroup.com  )

インタビュー Kay Manabe(真鍋), MBA,MAALS, Notary Pubic:www.senjunotary.ca

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